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関節リウマチの早期発見、早期治療が可能となりました。早期にメトトレキサートや生物学的製剤を用いることにより、今日では滑膜切除術は殆どなくなりました。しかし、加齢に伴う関節の変形により手術を必要とする場合があります。多くの場合は、下肢の人工関節や足関節の固定術ですが、手術によって日常生活が飛躍的に向上することが期待されます。適切な時期を逃さないように手術の説明をしても、術後の痛みやリハビリテーションが心配で手術を躊躇されている方がいます。そこで今回は、昔のような「手術をしたのだから痛いのは当たり前」という状況ではなくなっている最近の『術後の痛みの治療』についてお話します。
日本では麻酔科医の不足等の事情により、普及が遅れていますが、PCA(患者自己鎮痛法)というシステムがあり、欧米では当たり前に使用されています。機械を用いて鎮痛薬を持続的に流し、それでも痛い場合には患者さんが自分で追加投与できるボタンがついています。 従来であれば、痛みを感じてもしばらくは我慢し、我慢しきれなくなってからナースコールを押して「痛み止めが欲しい」と看護師に頼み、頼まれた看護師が主治医に連絡して希望を伝え、主治医が鎮痛薬を処方し、薬剤部での処理が終わり、病棟に薬剤が到着して、看護師もしくは主治医が実際に投与するまでにかなりの時間を要していました。 しかし、PCAであれば、誰に気兼ねすることもなく、自分が痛みを感じた瞬間に痛み止めを使うことができます。また、安全のための装置も必ず付いており、入り過ぎないように設定されていますから、患者さんがボタンを押す回数や間隔を気にする必要はありません。使用する薬は、投与経路や状況によって異なりますが、いずれも通常使用されている鎮痛薬ですから、PCAシステムを使ったことで特別に生じる副作用は殆どありません。最も多いのは嘔気・嘔吐ですが、薬を変更したり、吐き気止めを適切に使うことで解決することが多いです。最も重篤な副作用の原因となる感染については、十分な対策を講じて実施しているはずですから、問題となることはごくわずかですし、すぐに治療すれば、後遺症が残るようなことはまずありません。
これまでは痛みは我慢することが美徳とされていましたが、様々な研究がなされた結果、痛みがない状態の方が術後の傷の治りが良いことが知られるようになりました。また、術後に痛みが無い状態で、早くから積極的に動いて頂くことで、リハビリテーションが進むだけでなく、肺塞栓症や無気肺、肺炎などの恐ろしい術後合併症を予防する効果などもあるのではないかと言われています。
利点の多いPCAシステムですが、日本では、導入にかかるコストや人手不足のために、まだ活用されていない病院も多いのが実情です。しかし、最近は保険請求が可能となったことや、安価な簡易型ポンプが開発されていることなどから、徐々に浸透し、機械式のPCAポンプを導入できない施設でも簡易型PCAポンプは導入していることが多くなっています。整形外科領域の術後の痛みであれば、簡易型PCAポンプで十分に取れることが殆どですから、術後の痛みを心配して手術に踏み切れない方は、実際に主治医の先生に聞いてみてはいかがでしょうか?悩んでいたのが嘘みたいに、快適な術後を過ごせるかもしれません。 |

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日本のうつ病患者は増加の一途を辿っていますが、中でも典型的でない症状のうつ病が急増しています。典型的なうつ病ではないということから非定型うつ病と呼ばれています。現代うつ病と呼ばれることもありますが、病気の概念としては、古くからあるもです。
さて典型的なうつ病とはどういう病気でしょうか?一般的に、仕事や学業などに限らず、何をしても楽しくなくなります。特に、朝の症状が強く、病的に早くから眼が覚めてしまう早期覚醒が多くみられます。食欲は低下し、体重が減少します。罪悪感が強く、自分が非常にダメな人間であると思い込んでしまいます。
一方、非定型うつ病の場合は、好きなことは楽しめます。仕事は出来なくても、趣味のゴルフは楽しめるのです。病状は夕方から夜に悪化し、むしろ過眠の状態になることが多いです。睡眠が障害される場合も、朝早くではなく、夜中に途中で眼が覚めるようなことが多いです。食欲は亢進し、体重は増加します。不安が非常に強い一方、罪悪感は多くありません。
非定型うつ病の具体的な症状としては、自分のプライドを傷つけられることに異常に過敏に反応する拒絶過敏性、発作的に激しい疲労のために動けなくなる鉛様麻痺などが出現します。気分が良いと元気に飛びまわれるものの、一旦塞ぎ込むと不機嫌で終日家で寝るか食べるかといった生活になります。リストカットや大量服薬などの異常行動を取ることもあります。自分が病気であるという認識があっても、異常な行動を自分でコントロールできない状態にあります。
簡単にうつ病と診断され、抗うつ薬を処方されることが多くみられますが、非定型うつ病の異常行動の根底には、激しい不安や焦燥があり、これらを取り除くことが重要です。対人恐怖や広場恐怖などの不安障害が問題となりますので、薬物療法だけでなく、生活療法や暴露療法なども行うと、より症状を改善することが出来ると思われます。
こうした状態は、慢性疾患を持つ人では起りやすく、リウマチなどの膠原病患者さんでもみられます。まずは、主治医の先生にご相談下さい。 |

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関節リウマチの患者さんだからと言って、特別な食事が必要なわけではありませんが、使用しているお薬によっては避けていただいた方が良い食品もあります。
メトトレキサート(MTX)を使用している方は多いと思います。ヨーグルトによってMTXの胃での吸収率が下がるという報告があります。青汁やソイジョイ葉酸プラスなどの葉酸が含まれている健康食品ではMTXの効果が弱くなる可能性があり、注意が必要です。
消炎鎮痛剤を使用している方も多いと思いますが、これらの薬の効果に影響する食品もあります。アスピリンは炭酸飲料で薬剤の吸収が低下すると言われています。アセトアミノフェンとキャベツを一緒に摂ると、分解と排泄が促進されるために充分な効果が得られません。
プログラフに関しては多くの物質との相互作用が知られています。他のお薬と併用する場合、予防接種の際には充分な注意が必要です。注意すべき食品はグレープフルーツジュース、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート含有食品)です。プログラフを内服している方はこれらの食品を摂りすぎることがないようにして下さい。
最近は生物学的製剤を投与している方も増えてきました。生物学的製剤の投与中には感染症やアレルギー反応に注意しなければなりません。 そのために予防的に抗結核薬(イソニアジド)を使用することがあります。イソニアジドを投与中にはチラミンによって血圧上昇や動悸などの副作用が出やすくなります。そのためにチラミンが多く含まれる食品は避けていただかなければなりません。チラミンが多く含まれる食品としては、チーズ、ワイン、ビール、大量の珈琲、カジキ、ニシン、タラコ、スジコ、そら豆、鶏レバー、イチジクなどがあります。チーズは発酵が進んでいる物ほどチラミンが多くなりますので注意してください。 また、真菌感染の診断に用いるβグルカン値は、きのこ類を接種すると上昇することが知られています。検査の際には気をつけなければなりません。 アレルギーを予防する意味でH1、H2受容体拮抗薬を用いることもあります。これらの薬を内服する際にも、気をつけて頂きたいことがあります。塩酸フェニルプロパノールアミンはサバ、カジキ、イクラ、タラコなどと反応して急激に血圧を上昇させることがあるので、一緒には摂らないで下さい。また、シメチジンはカフェインの多い飲み物と一緒に摂ると動悸や不穏感を生じることがあります。食事とお薬のお話、普段あまり聞けない事ですが疑問がありましたら外来でお聞き下さい。 |

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